京都のおせち料理を京都らしくしている材料のひとつが冬の京野菜。
京野菜も年中あるものがありますが、秋冬にぐっとおいしくなるものが美味しいです。
冬には成長が進まなくなるので、逆に糖度が凝縮されて高まります。野菜の甘さが際立ってくるのです。
まずは聖護院大根や中堂寺大根などの大根、聖護院蕪、堀川牛蒡、海老芋、酢茎菜。壬生菜、京芹、桂瓜、鹿ケ谷南瓜。
九条ネギも甘みが増します。
ゴボウは冷凍のおせちには入らない傾向にありますが、冷凍技術が進むにつれ、また戻りつつあります。
海老芋が入っていると京都だなあと感じますね。
京野菜の中にも一時はもう作られなくなっていたものもあるようですが、京都では昔は新鮮な魚がなかなか入らなかったこともあって、野菜の種類を増やしてバリエーションをつける方向に進んだことが、今日の京野菜の繁栄につながっています。
京都のおせちを食べるときに、どんな京野菜が使われているかお品書きを見ながら味わうと楽しいのではないでしょうか。